レトルトカレーの再現性という考え方の話。

先日。

ちょっと友人と話をしていた話題で、最近はやりの名店の冠をいただくレトルトカレーのお話し。

本当に最近のレトルトカレーのレベルは高く、シーンが熱いと感じています。
小さいけれど実力ある新進気鋭のメーカーも出てきたし、ロット小さく品質高く、というOEMファクトリーも多い。そして老舗も変わらずに研鑽を積んでいます。本当に楽しいフィールドになってきました。だからこそ、今までのやり方を変えずにやっているメーカーは数字を落とすのではないかと少し心配もしています。

そういう中で最近よく話題になるのがお店の看板を冠とするレトルトカレー。名店コラボ系なんていう言い方をする人もいます。

そういうスタイルを取るレトルトカレー、それは要するに店の味のコピーを目指したもので、お店で出しているものそのものをベンチマークとして味の調整を続けていくようなロジックで成立させようというものが、いままでは多かったと感じています。
しかしそれはもうそろそろ終わりでいいのではないかと考えているのです。

それというのも、ここでは銘柄を出しませんが、そのやり方から自由になったレトルトカレーの企画製造過程を耳にすることがあったから。別のルートで聞き及び、偶然にもつい先日のパーティーでその開発者に直接お会いする機会があり、お話をうかがって確信をしました。
簡単に言えば、看板をメーカーに貸す店舗とメーカーの間での開発で、店にあるメニューそのものを作ることはやめようという話です。

そういう事例はすでにたくさんある、と言われる識者の方も多いかとは思いますが、未だコンシューマの間では「あの店の味を期待したのに違っていた」「店の味とそっくりで再現性がすごい」などいう意見が出ているのを見かけます。

「再現度が高くて驚き」など書いてあるあれはナンセンスだと感じます。
そうではないのです。

当たり前ですがレトルトカレーは店のカレーではありません。店と同じ仕入先から店と同じ肉と野菜を仕入れて30食づつ作っているわけではないということ。材料、製法、保存期間や流通、決まり事など多岐にわたり違いがあって、逆にそういう中である特定の店の味に似せて作るというのは実に面白いことだとも思います。

とはいえレトルトカレーは店の料理とは当然違うものとなるわけで、店の看板料理を、たとえば菓子などに落とし込むとすればなおさらでありましょう。そうではないのです。ちゃんとあの看板メニューの味を想起させるような調整をしてなおかつレトルトなり、菓子なりでその製品として美味しいものにバランスさせ、仕上げるためにメーカーも看板を貸し出す店も苦労をしているのです。

とある有名な店の店主とメーカーの開発者の方との間で交わされ、進められたその店の看板を冠するレトルトカレー。店にはそのレトルトカレーと同じ名のメニューはありません。そうではなくて、その店の特徴、その店のカラーやテイスト、方向性がきちんと感じられるもの、その店とメーカーとの共同開発をした末にできた新しいメニュー。そういうものが少し前に徐々に市場に出て、コンシューマから高評価を得ているようです。大変に喜ばしいことだと思います。

至極当たり前のことなのですが、まずその製品自体が美味しいものであること。その次にあの店のテイスト、雰囲気にちゃんと沿っていること。この順番で理解するのがいいのじゃないかな、と思うのです。そして、その味が気に入ったなら、ぜひお店に足を運んでもらいたい。それで、きちんと体験が完結するのではないかと思っています。
季節で材料が変わり、それの振り幅を調整で範囲内に収め、客の顔色を見てさらに調整を重ねて。そういう生き物のような外食の料理というものとセットで知ってほしいのです。
簡単に袋詰めにできるものではないと理解ができて、それでも、というメーカーのチャレンジの価値が理解できるのではないでしょうか。そういうものを承知して選ぶ、買う、というのは楽しいことだと思います。

そして、再現という形でハイレベルなレトルトカレー作品を世に出す開発者の方には強く敬意を評したい。
そう思っています。


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