棚田(地域振興)について今日の気になる記事を3つピックアップしました。 日本農業新聞より。

棚田(地域振興)について気になる記事を3つピックアップしました。

いずれも日本農業新聞より。

つい3日前、せっかく棚田地域振興法が全会一致で可決され、

棚田について国や行政が力を入れようとしているところですが、

存続はもう時間の問題だという記事。

東北の2つの棚田で耕作を断念しかけている。

大学生が田植え体験に来たり、いわゆる関係人口が関わっているというのに、

肝心な受け入れ側の体力がないという岩手県一関市の金山棚田。。。

もう一つ宮城県丸森町の大張沢尻棚田は、棚田百選にも選ばれた有名な棚田。

 

一方で、「子どもの農林漁業体験活動を推進する法案」が衆議院にに提出されたニュース。

棚田地域のような中山間地の営農が困難な場所は、効率はよくないけれども、食料生産の量産とは別の価値がある。

「農業」と「教育」を一緒に考えることが欠かせないだろうとわたしも考えます。

農業×教育と一口に言っても、農業体験における教育的役割とは、

子どもだけではなく、人材育成ですし、道徳、倫理、社会、思想、日本人観とか、職業観とか、福祉とか、あらゆる学び、知的好奇心を満たす観光、旅の要素もありますし、

とにかくいろいろです。

大分・安心院方式の農泊、グリーン・ツーリズムがそれに当たるだろう。

棚田とは違うが、酪農には「酪農教育ファーム」という制度があって、酪農家と学校側の教師が一緒になって活動していて本当にすばらしいと思うのですが、

あの仕組みを他にも応用できないのだろうか。

まあ、わたしの意見はさておき、以下に3つの記事をピックアップしてみました。

 

 

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「残したい」が後継者なし 棚田存続 黄信号もう最後かも

 

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きょうの日本農業新聞より 19年6月16日

https://www.agrinews.co.jp/p47950.html

 

東北にある棚田が、存続の危機を迎えている。

高齢化や人口減少で棚田の維持振興に向けた活動が困難になったためだ。

地域からは行政の支援に加え、地域のまとめ役の存在を求める声が上がる。(音道洋範)
 
「他に手を挙げる人がいなければ、今回が最後の田植えになる」。

岩手県一関市の金山棚田を守る会の小岩章一会長は嘆く。

棚田を所有する金山孝喜さん(81)が、高齢を理由にやむなく来年以降の作付けを断念したためだ。後継者は今も見つからない。

 金山棚田は江戸時代後期に開拓され、42アールに100枚近い田が当時の姿をほぼ残したまま並ぶ。

5月下旬、守る会の会員や国学院大学の学生ら約60人が参加し、最後になるかもしれない田植えが行われた。田植えに参加した同大学の吉田敏弘教授は

「等高線に沿った形で小さな棚田が多数あり、大きな岩を避けるなど当時の苦労がしのばれる。後生に残していきたい棚田だ」と話す。

 保存会は2013年から田植えや稲刈りなどの作業をしてきた。

一関市の事業を活用し、展望台や看板を設置した。

修学旅行生を受け入れ、農業体験を行うなど地域活性化の舞台ともなっている。

 小岩会長は「棚田は地域の宝でもあり、残したい。だが、人口が少なくなっている中で、他の担い手を見つけるのは難しい」と話す。

 

 

宮城県丸森町の大張沢尻棚田は、

保全委員会が解散し、地域の住民3人だけでなんとか棚田を維持する。

阿武隈川沿いの山あいにある石組みの棚田で、1999年に農水省が認定した「棚田百選」にも選ばれた。かつては仙台市など都市部から小学生らが来訪し、

保全委員会を中心に稲刈り体験や、地元食材を使った料理を提供するなどしてにぎわった。

 だが、高齢化などでメンバーが減り、12年に委員会はやむなく解散

棚田を耕作している大槻光一さん(72)は

「受け入れの準備や参加者の安全確保などを考えると、地域住民だけで運営していくのは難しい」と指摘する。

 高齢化もあり、認定時は約4ヘクタールだった面積は現在は約2ヘクタールに半減した。

丸森町役場農林課の石田真士さんは、

「中山間地域等直接支払制度を活用した維持管理で手一杯な状況。地域が高齢化する中で棚田を今後どのように維持、振興していくかが課題だ」と話す。

 

 

棚田学会 顧問・中島峰広・早稲田大学名誉教授の話


 棚田を「貴重な国民的財産」と位置付け、国の責務などを明確化した棚田地域振興法は12日に成立した。

法律には「棚田地域振興活動を担うべき人材を育成し、及び確保するために必要な措置を講ずるよう努める」との一文がある。今後は具体的な人材の育成、確保策が求められることとなる。

 棚田には食料生産だけではなく、保水や洪水防止、生物多様性の維持などさまざまな利点がある。だが、高齢化などで全国的に面積は減少傾向となっている。

棚田地域の振興には地権者だけではなく、地域住民が主体となり、棚田の活動に取り組んでいく必要がある。活動の輪が広がることで、後継者が見つかる可能性も生まれる。

行政側は地域住民の活動や要望を受け止め、それらをサポートする体制づくりが重要だ。

 

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棚田振興法が成立 議員立法 全会一致で参院 

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https://www.agrinews.co.jp/p47919.html

日本農業新聞 19年6月13日

 

 棚田地域振興法が12日、参院本会議で全会一致で可決され、成立した。棚田の荒廃を防ぎ、保全していくため、国を挙げて棚田地域を振興する枠組みを作り、農業生産にとどまらない多様な活動を省庁横断で支援する。与野党とも棚田地域を支えていく方針は一致しているが、支援措置の拡充を求める意見も出ており、今後の課題となりそうだ。

 

 同法では、棚田地域の振興に向けて国の責務などを明確化。政府は基本方針を定め、閣議決定する。都道府県は振興計画を策定。市町村は、振興活動に励む農業者や住民、NPO法人などでつくる協議会を組織する。内閣府や農水省、総務省など関係行政機関の職員で連絡会議を設け、施策の推進へ連絡調整することも盛り込んだ。

 同法を巡り、自民党内では、棚田支援に関するプロジェクトチーム(座長=江藤拓首相補佐官)が中心になって法案の検討を進めた。与野党間の検討を経て、衆院農林水産委員会の提出法案として提出された。

 衆院農林水産委員会では「新法を作って棚田を守るのであれば、新しい支援措置が必要」(共産党の田村貴昭氏)と財政支援策の強化を求める声が上がっていた。参院同委員会でも「棚田地域振興の施策をまとめ、柔軟に使えるようにすべきだ」(国民民主党の森裕子氏)との意見が出ていた。野党側は具体策として、戸別所得補償制度の復活を提起していた。

 同法では棚田を「貴重な国民的財産」と位置付けており、国は棚田地域の活動支援に向けて財政、税制上の措置を講じるとしている。中山間地域の人口減少や高齢化に歯止めがかからない中、棚田の保全や棚田地域が持つ多面的機能の維持、増進に向けて、より実効性のある支援策を展開できるかが問われている。 

 

 

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農村体験法案を提出 衆院5会派 子どもの滞在支援 

 

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https://www.agrinews.co.jp/p47932.html

日本農業新聞 19年6月14日

 自民、公明、国民民主、日本維新の会、未来日本の衆院5会派は13日、

子どもの農林漁業体験活動を推進する法案を衆院に提出した。

小・中学校教育で1週間程度、農山漁村に滞在する機会を設け、自然や地域住民と触れ合うことで子どもの生きる力を育む狙い。ただ、立憲民主、共産など一部野党の賛同は得られておらず、会期末が迫る今国会での成立は困難な情勢。秋の臨時国会での成立を目指す。

 

法案は「青少年自然体験活動等の推進に関する法案」。

自民党のプロジェクトチーム(PT)が原案を作成し、賛同を呼び掛けた。
 文部科学相、農相、総務相、環境相が基本方針を定め、それに沿って都道府県と市町村が具体的な計画を作って体験活動を進める枠組み。
 提案者の一人で、自民党PTの事務局長を務める務台俊介氏は「(体験活動を通じて)子どもが元気になって(受け入れる)田舎も元気になって、それを支えるために若い人たちが地方に行く。(東京への)一極集中是正の切り口にもなる」と狙いを説明した。
 一方、教育関係者からは教員の過重負担を懸念する声もあるという。

旧民主党政権下では農山漁村体験を促す事業が予算の無駄を削る「事業仕分け」の対象になった経緯もあり、立憲民主党などの理解が得られるかは不透明。

審議入りの見通しは立っておらず、早期成立は難しいとみられる。

 

 

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ということです。

最後の教育の記事は、文部省、農水省、総務省、環境省が一緒になって基本方針を考えるとある。省庁連携はすばらしいが、厚生労働省も入っていてほしかったとも思うけれど、まあ何もかも一緒にはできないのだろう。せっかくの農・教育連携なのに、農福連携(農業と福祉)とは別物だという考えなのか。

農作業することで障害者や、障害のある子どももいきいき暮らせるんだ、ということに重点は置かれていない。

これは園芸福祉とか園芸療法の領域だろうか。

以前、農福連携の関係者になぜ障害者雇用の話ばかりで、高齢者は入っていないのかと聞いたことがあるが、高齢者の居場所づくり問題と、農福連携は別なのだと言われたことがある。

寂しいなあと思った。

ほんとうは、ソーシャルインクルージョンといって「1億総活躍」のコンセプトになった「社会的包摂」の視点から考えるべきだと思うのだけど。

まあ法案、法整備には、いろいろ分けていかないと何から始めればよいかわからなくなるのだろう。

というわけでまた言い出したらきりがないので、とりあえず今の動きまで。

以上!

ピックアップでした。

 

 

 

ベジアナ@あゆみ

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