「パラサイト」見てきた。人間味あふれる痛快なブラックコメディでいいんじゃないか。

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「パラサイト~半地下の家族」を観てきました。
韓国のポン・ジュノ監督作品。
貧困な家族4人が富裕層の一家の大豪邸にパラサイト(寄生)するという話ですが、
第一の感想は、いや~~~おもしろかった。
 
貧困と富裕層の格差。
社会的な時代背景を描くといえばそのとおりだが、なにしろお話がうまく進んで引き込まれておもしろかった。
(このイラストはツイッターから引っ張ってきました。)
映画の話は、ネタバレが禁物のようだが、
このイラストは、観た人にはとっても象徴的なアイテムで、なかなかよい。
桃、すごかったですよね。
 
ジャンルは「ブラックコメディ」とも言われているようだが、
そのとおりでもあり、壮大なエンターテイメント性のある物語で、
すごくよくできた、うまい物語だと思った。
コメディタッチもあれば、シリアスもある。ひとくくりにするほうがおかしいと、よく考えれば思う。
 
ちょっと前に、上沼恵美子さんのラジオ「こころ晴天!」で、シャンプーハットのてつじが、
「上沼さん、絶対みたほうがいいですよ」
「でも、観た後爽快な気分にはならない、どんよりした気持ちになる」というようなことを言ってて、
上沼さんが「そんなん暗いのみたないわ」と言ってて、
わたしもあまり観る気がしなかったのだが~~
さすがにカンヌもアカデミー賞もアジアで初めて総なめというので、とりあえず観てきました。
 
まったくもって、痛快でおもしろい物語ではないか。
そりゃあ壮絶なシーンももちろんある。
だけど、お話ですよね。
 
貧困VS富裕層
それだけでもない。
人間を描けているという気がした。
ひとりひとり生きている人間の
細い心理が描けていてそれがリアリティーをもたらしていた。
 
もっとも印象に残っているのは、やはりラスト間際の貧しい家族の父親ソン・ガンホの行動だ。
その行動に、もっとも共感した。
人間の哀しみが表れていた。
人間の尊厳というのか。
 
 
結果、
うまいーーーー。
 
ポン・ジュノ監督、物語をみせるのがうまい~~~。
 
音楽もすばらしかった。
荘厳なクラシックが、この世界を壮大に、悲劇と喜劇を交響曲のように織り成していた。
それとロングショットと無音の緩急。
確かチャップリンの言葉で、
「アップは悲劇である、ロングは喜劇である」という映画のセオリーを思い出させた。
静かに距離をおいてみせる方が、ぐっと来るときがある。
 
 
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日本のポスターってこれなんですよね。
とってもおどろおどろしい。
これではみんな犯人あつかいではないか。
 
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こちらは、カンヌ・パルム・ドールとった後の、フランスでのポスターか。
ハッピーそう。
ポスターで映画の印象がまったくもって変わってきますよね。
 
わりに観た人の感想でも、シリアスなコメントが多かったように思ったけれど、
そんなにシリアスにとらえる必要があるのだろうかとか、
もちろん、いろんな社会や時代背景は如実に感じるのだけれど、
 
それもなにもかもひっくるめて、うまい、よくできた物語だと思った。
人間らしさというか、人間くさいというか。
いろいろあるよね。
どっちににも善はあり、どっちにも悪はある。
 
ただ格差のはっきりした感じは、韓国らしい強さかなと思った。
格差をあいまいにしてなきもののように取り繕うより、
格差はあると、オープンにするほうが、強い。
そんな韓国の強さを見たと思った。
 
 
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登場人物ひとりひとりが人情味があって愛おしい。(富裕層の家族の方も)
「パラサイト~半地下の家族」
韓国のポン・ジュノ監督
2019年・第72回カンヌ国際映画祭で韓国映画初となるパルムドールを受賞。
第92回アカデミー賞でも外国語映画として史上初となる作品賞を受賞したほか、
監督賞、脚本、国際長編映画賞(旧外国語映画賞)の4部門を獲得するなど世界的に注目
 
貧困な家族といえば、「万引き家族」を思い出すわけですが、
このNHKの対談、すごくよかったです。
ポン・ジュノ監督も是枝監督も、お互いの作品をよく見合ってていて
互いをとってもリスペクトしているのがわかった。
この中で是枝監督が、
「NHKは、この映画が貧困層を描いていることで”社会派”という切り口でとらえたがるんだけど、
ぼくはそういうのやめたほうがいいよって言ってるんだけど、どう思います?」
ポン・ジュノ
「社会派・・・というほどでも(笑)。わたしは”映画派”でありたいです」
 
この会話にすごく共感しました。
 
 
観てよかったです。
 
 
ベジアナあゆみ

 

 

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